跡 

原作寄り
黎夕












SNSでぴいこ様においしいSS頂いてまんまと唆されちゃいました(*^▽^*)

転載許可いただいたので素敵SSお楽しみ下さいませ~


超!甘口です♪






【跡】

 宴の最中、周宰相に呼び出された案件を片付け席に戻るってみると、そこに妃の姿が無かった。
 くだらない宴に、妃まで居なくては、何の楽しみも無い。黎翔は酒を呷ると酌をしに来た侍女に言った。

「我が妃はどこだ?」
「お……、お妃様は、夜風にあたりたいとおっしゃって……。四阿にいらっしゃいます」
 震えながら答える侍女には目もくれず黎翔は、四阿に向かって歩き出した。

 
 四阿の長椅子で、夕鈴は柱にもたれかかるようにぼんやりと座っていた。

「夕鈴。ここに居たのか」

 黎翔に呼び掛けられて、振り返った夕鈴は、頬がほんのりと赤い。

「酒でも呑んだか?」
「お酒……?先ほど、美味しい果実水はいただきました」
 ふふふっと笑いながら夕鈴は、隣に腰を下ろした黎翔にもたれ掛かった。黎翔は少し戸惑いつつも微笑んだ。
「何度も言っているだろう?君の姿が見えぬ時の私の心情を、少しは考えてくれ」
「すみません、陛下……。宴が楽しくって……、ちょっと、熱くなって来て……。」
 完全に酔っているのだろう。夕鈴は、上体をすっかり黎翔に預けている。黎翔が髪に口づけしても頬を染めて照れ笑いをするだけで、嫌がらない。上気し汗ばんだ肌からは、塗り込まれたであろう、花のように甘い香油が香る。

「良い匂いだな」
 黎翔が呟くと、夕鈴がにっこりと微笑んだ。
「少し、召し上がります?」
「え?」
「さあ、どうぞ」

 夕鈴は、卓に置かれていた籠の中から桃を一つとると黎翔に差し出す。夕鈴のように、酒や人に当てられたものが休めるように用意されていた籠盛りだ。完熟の果実が、良い匂いを漂わせている。

「桃の話か……」

 黎翔は、ふっと笑うと受け取った桃に噛り付いた。夕鈴はその姿に見惚れていた。

「陛下もそうやって召し上がるんですね」
「夕鈴も食べるか?」
「いえ……、お行儀が……」
「今は、見咎める者もおらぬ」
「そう、ですか?では」

 桃の皮を剥き周囲を確認すると、遠慮無く噛り付いた。

「んー。美味しい」
「ついてる」
 黎翔は夕鈴の頬に唇を寄せついた、桃の欠片を取った。
「くすぐったい……」
 夕鈴は、本当の小犬にじゃれつかれてでもいるように笑った。
「もう……、人に見られちゃいますよ?」



 そんな艶めいた夕鈴の声を聞き、黎翔を呼びに来た方淵は足を止めた。

 その目に映ったのは妃の頬に、首筋に唇を寄せる狼陛下の姿。その唇は、さらにその下へと向かいーーーーーー、


「っ?!」
 方淵は慌てて引き返した。


 時を同じくして、浩大が李順の元に訪れた。

「陛下、あのままにしといていいノ?」
「また、抜け出したんですか?!」
「それだけじゃないヨ。このままほっといたら、大変な事になるかもよ?」
「はあ?!」

 李順は血相を変えて飛び出して行く。



「夕鈴、雫が垂れてる」
「え?」
「ほらここにも……」
「や……、ン……」
 黎翔は、頬についた桃の雫を舐めとる。黎翔は、自分を止められない程度に酔っていた。その唇は首に、そして下へ下へと降りて行く。
「着物にも雫が……」
「どこですか?」
 夕鈴は、自ら襟元を開いて確認した。
「ほらここ……」
「んもう、へーか、ほんとに小犬みたい……」
 夕鈴は、くすぐったそうに黎翔の頭を抱きしめた。
 黎翔の吐息に、夕鈴は身をよじる。
「ゆうりん……」





跡 










「何しているんです?!」
 真っ青な顔をした李順が、四阿でみたものはーーーーーー、妃の膝で眠りこける狼陛下の姿だった。
 後をついて来た浩大はケロリと言う。
「ネ?こんなトコで寝てたら大変な事になるでしょ」
「〜〜〜〜!」
 李順は、歯ぎしりしながら浩大を睨んだが、当の本人は腕を頭の後ろで組み、口笛を吹いている。
 李順は怒鳴るように言った。

「夕鈴殿!起きなさいっ!」
「はいぃっ!」
 条件反射で、立ち上がる夕鈴。不意に枕を失った黎翔は、長椅子で頭を打つ。

「…………、なんだ」
「申し訳ありません、陛下。お休みになるならお部屋へお戻りください。ーーーー、その前に、二、三片付けていただきたいものがありますが。」
「……、分かった。夕鈴。膝は痛く無いか?」
「はい。」
「そうか。では、先に休んでいてくれ」
「はい」

 黎翔は、宴会場に戻っていく。夕鈴は、浩大が部屋まで送る事になった。

「で?ナニしてたの?」
「は?」
「ほら、へーかとさ。イチャイチャしてたんでしょ?!」
「してないわよっ!!」

 浩大の発言に、夕鈴は顔を真っ赤にして怒った。

「ちょっと疲れていたのか、寝ちゃっただけよ。ただ……」
「ただ?」
「虫でも居たのかしら?赤くなってるのよね……」

 浩大は、ぷくくっと吹き出した。

 こりゃ、悪い虫がついたナ

「陛下も刺されてないといいけれど」
「そりゃ、平気でしょ」
「そう?」

 へーかはお妃ちゃんしか目に入って無いしネ?





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ぴいこ様から


「胸元にチューしながら、見たなって感じで睨む陛下が見たい!」

と囁かれましたwww
ホントとんでもない罠をガンガンしかけてこられるので日々悶絶中です(*ノωノ)



SNSぴいこ様日記より抜粋
2014/05/10



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