カボチャの降る日 

ハロウィンネタでコラボしていただきました♪

描いた絵にお話つけていただくコースです(*´▽`*)



書き手さまってほんとすごい。

よくこんななんの変哲もない絵からすんごい素敵なお話浮かぶもんだ…!ってなもんです(謎


瓔悠さま、本当にありがとうございました!




SNSで公開された時のコメントからの、ギャグネタ妄想絵投下したら・・・

そちらもオマケとして追加でお話書いてくださいましたΣ(゚Д゚)




スゴイΣ(゚Д゚)




いつもの如く、お話強奪して参りました~(*´▽`*)


下手な挿絵は気にせずに素敵可愛いお話をご堪能くださいませ♡





【カボチャの降る日】


※原作寄り・臨時妃設定




暑い夏も何処かへ過ぎ去り、涼しい風が吹き抜けてくる頃の事。
それはやって来る。

『ハロウィン』

狼陛下が治める、この白陽国にも・・・。


*************




「お妃様、こちらの飾りは何処に?」
「ああ、それでしたら、窓枠に飾って下さい」
「では、こちらの置物は?」
「そのカボチャの燈火でしたら、回廊脇に並べて下さい」

後宮が賑やかに準備に追われている頃、
王宮では官吏たちがそわそわし始めていた。

万聖節・・・・ある宗教の諸聖人の日の前夜に行われる祭りらしいのだが、
古くは秋の収穫感謝祭に起源があるという。
そんな白陽国には馴染みが無いような祭りも、
数年前に遠い西の国からの使者たちがもたらしたものが庶民の間に広がり、
今では王宮までもその祭りを楽しむようになっていた。

更には、普段は交流の無い官吏と女官たちの唯一の交流の場となっている為、
女官たちも準備に余念がない。

女官たちのお楽しみと言えば、目当ての官吏たちとペアになって探す『カボチャ探し』である。
この『カボチャ探し』とは、至る所に隠されたお化けカボチャの中の宝物を探す催し。

宝物を見つけることが大前提であるが、女官や官吏たちにとって大切なのはその過程。
誰と見つけに行くかが、最も重要な鍵でなのある。
その後の人生に大いに影響することすらあるのだから。

それは・・・・・・・・言うなれば、集団お見合いみたいなもの。
出会いの少ない女官たちにとっては、張り切らざる負えないものなのであった。

まぁ、夕鈴はそんなことには正直参加する意思もなく、資格も無い。
後宮唯一の寵妃がそんなものに参加したとあっては、大問題である。

ところが準備をする中で宝物の中身を知ると、夕鈴も参加したい気持ちが芽生えてきた。
夢見がちな宝物で有れば全く見向きもしない。
が、金券・宝石・紙幣となってくると借金を背負った身の上の夕鈴にとって、それは甘味な誘惑となる。

それにホントの所、こんな楽しそうな企画・・・・お祭り好きな夕鈴は、黎翔と参加したい気持ちも少しはある。

「はぁ~~いいわよね。皆、楽しそうで・・・・・」
「何が楽しそうなのだ?」

ボンヤリ一人で寛いでいる所に、急に振ってくる甘い声。

「へ、へ、へへ、へいかっっ!!」

夕鈴はいきなりの声掛けにビックリして、長椅子からスッ転んでしまった。
自分のあまりの醜態に、真っ赤に首筋まで染める。
転んだまま回りをキョロキョロしてみるが、
先程まで控えていたはずの侍女達は煙のように消え失せていた。

「夕鈴、大丈夫?」

夕鈴は自分に伸ばされた腕を、首をもたげて下から上に向かって視線を動かした。
そこにはニッコリ笑って、優し気な視線を送る黎翔がいた。

「はっ、はい!大丈夫です!!」

その腕を取ることを躊躇われ、夕鈴は自分の力で立ち上がろうとした。
けれど、それは黎翔が許さず、そのまま両手で抱きかかえられた。

「あの・・・・恥ずかしいですから、放してください」
「どうして?僕たち、夫婦なのに?」
「それは、侍女さんたちがいるときだけで良いですから。
陛下言っておきますが、私たちは『偽』夫婦ですからね」

夕鈴は、殊更『偽』と強調する。
それに対して、黎翔は少しだけムッとした。

「僕はいつだって、君と夫婦でいたいんだ!」
「・・・・・それを、バイトに言わないでくださいね」

夕鈴は放してもらおうと、黎翔の腕の中で必死でもがく。
黎翔はそれを阻止しようと、腕の力は更に帯びる。

「君はホントに強情なんだから・・・・・。
それより、さっき言ってた『楽しそう』って何のこと?」
「いや、誤魔化さないでくださいっっ!!!お、ろ、し、て~~~」
「もう、仕方ないな」

黎翔は不満タラタラという表情を浮かべながら、夕鈴を降ろして長椅子へと座らせた。
そして自分も当然の様に隣へと腰掛ける。

「で、楽しそうって?」
「ああ、あれは『カボチャ探し』のことですよ」
「『カボチャ探し』ね~~~確かに楽しそうだよね。若い官吏たちはかなり楽しみにしてるようだもんね」
「そうなのですね」
「楽しみにし過ぎてて政務中にボンヤリする官吏たちが続出で、李順がかなり困っているようだが」
「・・・・・・それは、マズいですね」

夕鈴は、頭から湯気を出している李順を思い浮かべて苦笑する。

「まぁね、それはいいとして、夕鈴も参加したいの?」
「・・・・・・・・・妃である私は、やっぱり参加する資格はないですし」
「え~~どうして?」
「だって、一緒に参加してくれる人はいませんよ」
「いるよ」
「どこにですか?それは有難いです!私、カボチャの中の品物が欲しくて!!
陛下、参加してくれる人を紹介して下さい!!」
「紹介って・・・・・・ここにいるではないか!」
「ここって・・・・・・っっ、陛下、ですか???」
「そう」

ニッコリと微笑んでいる黎翔に、夕鈴は項垂れる。

いや、陛下自ら参加なさるなんて・・・・それはさすがにマズいでしょ。
いくらなんでも。

「いえ、それは、だから、ご遠慮します」
「どうして?ねぇ、参加しようよ、一緒にさ!!
よ~し、参加しようね!ゆーりん」

黎翔に強引に押し切られ、夕鈴は大きなため息を吐き出した。
そして気が付けば、夕鈴は参加する運びとなっていた。




***************

晴れ渡った秋空の下。
その日はやってきた。

女官・官吏たちは、後宮と王宮内の庭園を連れ立ってお化けカボチャを探す。

木の茂みの内。
小川の畔。
花畑の中。
回廊の端。
四阿の石椅子の下。

ありとあらゆる場所に、自然に或いは不自然にお化けカボチャがあった。
そこらかしこで、見つかった歓喜の声が上がり庭園は実に賑やかしい。

「夕鈴、あちこちで見つかっているようだね。
僕たちも早く見つけよう!!」
「はい!陛下!!!!頑張りましょう」

夕鈴の瞳は力強さが漲り、ランランと輝いていた。
あちこちを首を回してキョロキョロしつつ、お化けカボチャを探す。

ところが官吏や女官たちが既に見つけた後で、
お化けカボチャを見つけても中身は『空』なんてことばかり。

「はぁ~~~中々見つかりませんね」

夕鈴はため息をついて、肩をガックリと落とす。
それを見ると、黎翔は俄然やる気が出てきた。

「夕鈴、私に任せておくのだ!すぐに見つけてやろうぞ」
「陛下、お願いします」

黎翔に向かって、夕鈴は微笑んでみせる。
陽に当たり、夕鈴の笑顔はキラリと輝いて見えた。
それを見た黎翔は、夕鈴への愛しい想いが胸を騒がす。
そんな想いを募らせていると、隣で弾んだ声が聞こえてきた。

「陛下、ありましたよ!!!お化けカボチャっっ!!!」
「そうか、それは何処だ?」
「・・・・但し、木の上ですが」
「木の上?」
「ほら、あそこです」

夕鈴の差し示した先には、小高い木。
お化けカボチャは、その木の途中の枝の根元に置いてある。
そこは黎翔が手を伸ばしても届きそうにない場所。

「どうしましょう・・・・ここはダメですね」
「どうして?」
「だって、あんなに高い場所にあるんですよ」
「でも、あんな所だからこそ、誰も手にしてないと思うが」
「陛下も届きませんし、私が木に登ってもいいんですが・・・・それを李順さんにでも知られたら大目玉ですものね」
「なら、こうすればいい!!」

黎翔はヒョイと夕鈴の身体を抱き上げた。
それこそ、お姫様抱っこ。

「えっ、え~~~~~~~~」

夕鈴は急に自分の身体が宙に浮き、アタフタと慌てる。

「ほら、暴れると危ないが・・・・・」
「そっ、そんな!!陛下、これはいけません!!」
「夕鈴、私がこのままでいるから、早く取るがいい」
「・・・・・・・・・・・はい」

夕鈴はそう返事するしか術はなく、黎翔に抱き上げられたまま枝の根元に手を伸ばした。


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「う~~~ん、もう少しなのよね」
「夕鈴、頑張れ!」

お化けカボチャの下側に指先が触れる。
コロリと動き、お化けカボチャが落ちてきた。

「キャッ」

夕鈴が小さな悲鳴を上げる。
すかさず黎翔はカボチャが当たらないように、自分の胸に夕鈴の身体を押し当てて守った。

『ドサッ』

カボチャが落ちた後も、黎翔は夕鈴を放さなかった。
ギュッと抱き締め、その香しい花のような匂いを感じていた。

「陛下、苦しいですっ!」
「あっ、ゴメン・・・・・でも、放したくない」

もがきながらも夕鈴も離れがたく、少しすると黎翔の思うがままにされていた。
広くて大きい胸。
凄く安心する。

夕鈴は、黎翔を慕う恋心がはじけそうになった。

イケナイ、イケナイ。
私はバイト!

寸でのところで、夕鈴の理性が戻る。
自分の立場を忘れそうになった。

「陛下、有り難うございます。
カボチャ取れましたね」
「そうだね」

黎翔が、すんなりと放してくれたことで、夕鈴は自由になりカボチャ回収へと向かう。
カボチャの中には、封書があった。

その封書に書かれていたものは、たった一行。
『自分の想い人と、一日過ごせる権利』と。

「え~~~~~~~~こんなのいらない!!!
私は、金券か紙幣が良かったのよっっ!!!」

夕鈴が叫んだが、それを聞く黎翔はほくそ笑む。
その封書に書かれた手は、黎翔のモノ。

こんな木の上、誰が取るというのだ。
それは、お転婆妃だけだと踏んだ黎翔が仕組んだモノ。

「夕鈴、ほら、いつがいい?
それに何処に行きたい?
何をする?」

黎翔にせっつかれ、夕鈴はしぶしぶ返答する。

「陛下のお好きなように」


そうして、後日。
国王夫婦が仲睦ましく庭園を散策する姿が、官吏や女官に目撃されたのである。


終。




**********




続編 【欲しかったものは】




回廊で灯されていたカボチャの灯ろうの火が落とされ、
王宮のハロウィンは終わりを告げた。

夕鈴はようやく人払いし、自分も寝台の上でのんびり寛ぐ。
疲れた身体を投げ出して、ボンヤリと今日の事を思う。

ハロウィンは盛況のうちに終わった。
女官や官吏たちも満足したようで、夕鈴としては安堵していた。
一応、このお祭りめいた催しを仕切った主催者としては・・・・。

カボチャ探しも物凄く盛り上がっていたし。
まぁ、あれは陛下側の主催モノだったから、私はあんなことになったのだけど。

夕鈴は誰もいないことをいい事に、ポツリと愚痴を零す。

「ホントは、私も金券なんかが良かったのよ・・・・どうして、ああなったのやら。
何のために参加したのよ!全ては金券、紙幣の為だったのに」

はぁ~~~肺の奥から絞り出すように、深いため息を吐き出した。
その直後、『ふあぁぁぁぁぁ~』と欠伸が出てきて、急に睡魔が襲ってきた。

そのまま敷布に包まり、静かに目を閉じた。


**********


金券と紙幣が空から降ってくる。
お化けカボチャと共に。
次から次へと。

夕鈴は辺りをキョロキョロ探る。
そして自分の周りに誰もいないことをしっかりと確認して、ニッコリと笑った。

よしっっ_!!
誰もいない、今が絶好の好機っっ!!

夕鈴はガッツポーズをして、お化けカボチャに手を伸ばす。

自分の手の中に落ちてくるお化けカボチャ。
あと少し。
もう少し。

手の中に入る瞬間。
お化けカボチャは全て消え失せ、黎翔の姿が。

『夕鈴、金券なんていらないよ。
僕のお嫁さんになれば、借金なんて無くなるんだし~~』

迫りくる黎翔に、夕鈴は捲し立てるように抗議する!

『陛下!!今度はちゃんと手に入るところだったのに~~
なんて事してくださるんですかっっ!!
私は一刻も早く借金地獄から抜け出たいんです!!
どうして、私の気持ちを分かって下さらないんですか~~~~』

しかし、黎翔は全く意に介してはいない。
涼しい顔のまま、夕鈴に甘い声で誘惑する。

『折角のハロウィンの戦利品!どう使おうか~
一日なんてアッという間だから、僕たちの婚姻の儀式に使おうか?』
『はい????何言っているんですか???
私はそんなこと承諾していません!!』

逃げる夕鈴。
迫る黎翔。

夕鈴の額には冷汗がジワリと浮かぶ。

『私は、金券!!紙幣が欲しいだけです!!
それだけなんです!!』

そう言っても、黎翔は諦めてはくれない。
夕鈴は必至で叫ぶ。


「金券!!!金券が~~~~」


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ギリィィィィィ。
夕鈴の歯ぎしりが寝台に響く。

それを聞く人物が。
政務の終わった黎翔がコッソリと愛しい寵妃の寝室に忍び込んでいたのだ。

「夕鈴、可愛い~こんな凄い歯ぎしり初めて・・・?!」

ずきゅ~~~~~んん。

衝撃を受ける黎翔。
胸を打つほどの愛らしさ。
夕鈴の知られざる一面を垣間見て、自分の胸が震えるのを感じていた。

「やっぱり、僕のお嫁さんは君だけだよ」

汗のにじむ額にそっと口づける。
そして口元には笑みが浮かんでいた。



終。



***************



私はお嫁さんのやる事なす事、全てがツボな陛下が好きです。
ここ、テストに出ますよ!(謎





瓔悠さま、改めてありがとうございましたぁぁぁぁぁ!
m(__)m



コメント

こんにちは!!!

コメントしよう・・・しようと思いつつ
幾日も過ぎてました。
スミマセン。

素敵なダリちゃんのブログに
私のお粗末なSSを置いていただいて
良かったのでしょうか??

イラストが素敵すぎてさぁ~
もう妄想の泉が溢れました。
でも溢れてもあれくらいのものしか書けませんが。

でもスッゴク嬉しかったです。
だって、キラキラ魔導士のダリちゃんのイラストですよ~
張り切らないわけがない!!!


私のSSで宜しければ
またコラボしてほしいです。
(って、厚かましいにもほどがあるんですけど・・・)


マジで有り難うございました~~~

ダリちゃん、最高っっ!!!!!!

瓔悠さまへ

おわわわわー!
わざわざコメントありがとうございます!

すませんすません///
勝手に強奪してきて、すません///←

いやはや本当に拙い絵を押し付けて申し訳ないですすません///

よくこんな絵でこんなにステキなお話が紡げるもんだ!
感動の嵐ですよぅ!

是非とも懲りずにまた!
妄想が湧くような絵を描ければいいのですが……w

本当にありがとうございましたっ(^з^)-☆

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