*新刊通販案内* 

春コミ 東5ホールと17a 【月桜饗宴】にて頒布予定の新刊及び既刊の通販のご案内です~



注意事項をご確認のうえ、下の通販フォームよりご注文くださいませ。

尚、会場での購入用のお取り置きは混乱を避ける為一切受け付けておりません。


2/26 18:00追記
ご案内は明細を確認しながらですので、少々お時間をいただきます。
思ったより手間取っておりまして…メッセの到着、しばしお待ちくださいませm(__)m




2/28 11:00追記
ご案内はほとんどまだ対応できてないです、すみません!
通販予約予定数達しそうなので、もうすぐ一旦停止します〜





2/29 3:00追記
あれ…?一個前の追記が消えてる…(@_@)
現時点でお申込み下さった方への返信は全て終わっております。
案内が届いていない方はご一報ください~
もう一旦停止したいのですが、毎度駆け込みと「入れるつもりでいたのに」と事後報告いただくので、もう少しお待ちしてみます…




2/29 16:15追記
メールフォームがエラーでしばらく使えない時間がありました。
現時点でご入力くださった方への返信は全て終わっております。
案内が届いていない方は未送信状態と思われますのでご一報ください~

通販予定数に達しましたので、本日中に予約受付終了します。
イベントで売切れることのないようにじゅうぶんな数を取りたいので、イベント終了後に在庫で通販再開します。
それでも売切れとか…そんな嬉しい悲鳴があがることはないとは思いますがw
通販フォームを下げるまではご注文受け付けますので、よろしくお願いします~



3/1 3:20追記
通販予定数を超えましたので、一旦受注停止します。
イベント後在庫があれば再開します~
ありがとうございました(*´ω`*)



*注意事項*

先行予約として、3月6日(日)までお受けします。イベント終了後再開。
3月1日(火)一旦停止

・万が一通販予定数に達しましたら前倒しで締め切ります。停止しました。

・発送は全て春コミイベントが終了してからになります。

・今回は種類が多いので送料・手数料は別設定です。
単品は200円(但し重量により250円)、新刊セット(または4冊以下)は250円、既刊追加など5冊以上は400円です。
ご注文明細別に送料・手数料のご案内をさせていただきます。

・送料・手数料込みの既刊と抱き合わせでも上記設定は変わりません。

・ご案内金額は通販設定価格です。会場頒布価格とは異なります。

・あささまの個人誌はご本人からのご案内のみです。当ブログでの取扱いはありません。

・上記注意事項は予告なく変更・修正する場合があります。

諸々ご了承いただける方のみ、無理なさらずご検討くださいませm(__)m




*-*-*-**-*-*-**-*-*-**-*-*-**-*-*-**-*-*-*

(敬称略)



【新刊】

*しっぽの先から/ダリ子著

たまゆら表紙
*画像クリックでサンプル記事へジャンプします。

タイトル/玉響の饗宴(たまゆらのきょうえん)
分類/黎翔×夕鈴<R-18>
仕様/A5・表紙フルカラー・本文モノクロ・32P
通販価格(送料別)/350円


*-*-*-**-*-*-**-*-*-**-*-*-**-*-*-**-*-*-*

【新刊】

*月桜饗宴/合同企画本

告知用表紙
*画像クリックでサンプル記事へジャンプします。

タイトル/朧月夜
分類/黎翔×夕鈴<R-18>
仕様/A5変形(正方形)・オールフルカラー・18P
通販価格(送料別)/350円

*-*-*-**-*-*-**-*-*-**-*-*-**-*-*-**-*-*-*

【新刊】

*月の砂へ/宇佐美著(表紙:ダリ子)

雨季表紙
*画像クリックで外部サンプル(pixiv)へジャンプします。

タイトル/雨季の狭間
分類/黎翔×夕鈴<R-18>小説
仕様/A5・表紙フルカラー・本文モノクロ・68P
通販価格(送料別)/850円


*-*-*-**-*-*-**-*-*-**-*-*-**-*-*-**-*-*-*

【新刊】

*月の砂へ/宇佐美著(表紙:ダリ子)

宵桜表紙
*画像クリックで外部サンプル(pixiv)へジャンプします。

タイトル/宵桜饗宴
分類/黎翔×夕鈴<R-18>小説
仕様/A5・表紙フルカラー・本文モノクロ・20P
通販価格(送料別)/450円

*-*-*-**-*-*-**-*-*-**-*-*-**-*-*-**-*-*-*

【既刊】※再販

*月の砂へ/宇佐美著(表紙:福屋花)

冬の道標
*画像クリックで外部サンプル(pixiv)へジャンプします。

タイトル/冬の道標 春の息吹
分類/黎翔×夕鈴<R-18>小説
仕様/A5・表紙フルカラー・本文モノクロ・68P
発行日/2015-03-15
通販価格(送料別)/750円

*-*-*-**-*-*-**-*-*-**-*-*-**-*-*-**-*-*-*

その他ダリ子の既刊はオフ本まとめ。 の記事でご確認ください。

*-*-*-**-*-*-**-*-*-**-*-*-**-*-*-**-*-*-*


イベント頒布のダリ子新刊には月桜饗宴のポスカがつきます。
余れば通販にも回します~(*´ω`*)

あと、毎回とりあえず全てにチェック入れて来られる方が少なからずいらっしゃいます。
お持ちの作品がどれかわからない時は、出来る限り過去の購買履歴を確認させていただきますので、一言添えていただけるとありがたいです。

ご入力後からご案内返信まで数日いただく場合があります。
のんびりお待ちいただければ、と思います。。。


*通販フォーム*

*現在受注停止中です。*


当方 dalidali0123tail☆gmail.com(☆は@)より返信させていただきます。
直接メッセージ下さっても結構です。
携帯アドレスは受信拒否設定が多く、またこちらからの不規則な時間での返信に困る場合がありますので、なるべくWebブラウザを利用したアドレスをご用意いただけると助かります。





玉響の饗宴【個人誌】サンプル 

月桜饗宴で頒布予定の個人誌のご案内です~




誰だ、こんな恥ずかしいものを描いたのは…(私です←

と、いつも「ふおああああああああああ」って悶絶しながらご案内させていただいております…


描いてるあいだは必死なのですが、振り返ると・・・




逃げ口上しか出てこない気配なので(いつもか)さらっと流します←





タイトル/玉響の饗宴(たまゆらのきょうえん)
分類/黎翔×夕鈴<R-18>
仕様/A5・表紙フルカラー・本文モノクロ・32P


たまゆら表紙

本誌46話あたりから派生した妄想。

臨時妃設定。

「もっと妃らしい仕事」→性処理 な題材の下世話なお話です。
終始陛下がズルい男です。
そして相変わらずの表紙・タイトル詐欺です。

なんかいいトコひとつもないな…←


今回、やってみたかった事として、装丁を印刷所さんおまかせにしてみました!

どんな風に仕上がってくるのか楽しみです~(´艸`*)

でもきっと、自分の本はいつまでたっても恥ずかしくて直視できないんだろうなぁと思います…





ほんのちょびっとだけ、サンプル↓

クリックで展開しますのでご注意。










通販はもうすぐご案内始めます~


今月の叫び79 

おかげさまで春コミ頒布予定の本の入稿を終えました。


昨年秋からずーーーーーっとガリガリガリガリなにかしら描いてきました。

こんなに楽しい二次活動が出来るなんて、本当に幸せです~(*^▽^*)

修羅場の真っ最中は主婦として母として人としてダメダメな状態になるのですが←反省しよう…




いつも叱咤激励ありがとうございます(=^・^=)





という事で、萌えの源 本誌発売です!!!

平成21年2月発売の4月号に第一話掲載だそうです。

ななねん…!

連載、お疲れ様ですありがとうございます!!!




3月4日に最新14巻発売♪楽しみですねー!!

新装丁での表紙、麗しき我らがご夫婦です(´艸`*)

(新装汀←って変換されちゃううちのパソ子ちゃんw)











朧月夜【合同企画本】サンプル 



月桜饗宴 【合同サークル】にてせっかくご一緒させていただく機会を得たんだから、何かしたいなぁ~と思い立ってダメ元で提案してみました…


そう、コンセプトは『大人の絵本』(笑)


やってみたかったのです、大人向けの絵本~\(^o^)/




と、いう事で、あささまに素敵なero話を書いていただき、私ダリ子が絵本風に挿し絵を描いた、合同本です!


申し訳ないのですが、そういうコンセプトですので「絵はいらん(怒」って方にはオススメ出来ませんm(__)m

どうかごムリなさらずに。。。



絵本風に見開きでバババーンと挿し絵用意しました。

全容を公開するのは難しいので、絵も文も抜粋してサンプルとさせていただきます。



こちらが表紙。
A5から切り落とした正方形サイズです。

告知用表紙


タイトル/朧月夜
分類/黎翔×夕鈴<R-18>
仕様/A5変形(正方形)・オールフルカラー・18P



告知用サンプル


※見開きイメージにつき部分的に抜粋



こちらは月桜饗宴企画本として合同で創作しましたが、頒布権はダリ子にあります。

春コミ終了後の通販、イベント頒布はこちら「しっぽの先から」のみとさせていただきますので、何卒ご了承下さいませ。


要するに、あささまファンの方々には諸々すみません!!って事でw
「朧月夜」に関する頒布、通販、在庫についてのお問い合わせはあささまの方にはなさいませんようお願いしますm(__)m

その他「月桜饗宴」に関するお問い合わせも含めて当ブログが事務局になっておりますので、何かありましたらこちらにどうぞ~。

それでは、取り急ぎサンプルのご案内でした(*´ω`*)


価格、通販概要は後日まとめてご案内させていただきます~



春コミ案内 

3/13(日)
HARU✿COMIC CITY21

p0842-photo0.png



【月桜饗宴】 東5ホール / と17a


月桜饗宴宣伝用0216


よろしくお願いします。


バレンタイン2016 



バレンタインと言えば現パロを描きたくなる今日この頃~♪


思えば2年前、初めて黎夕で漫画に挑戦したのがバレンタインネタでした。

4コマでしたが。


当時のお絵描きソフトは、ペンタブと抱き合わせの体験版だったので、書きだせるサイズに限界があったのですよ。

4コマを画面上で見やすいサイズにするには、ちょっと縦が足りない状態…


苦肉の策で、2コマずつ書きだしてペイントで貼り合わせるという、地道な作業を行いました(笑)


過去の描いた絵をたまに省みると、もちろん拙さが一番で悶絶ものなんですが
当時どうしてこうなったw的なやりとりなど思い出せて楽しいのです~(´艸`*)


そんな限りなく俺得なブログにご訪問下さる皆さま、本当にありがとうございますv

通販してくださった方やSNSなどで「いつもこっそり覗いてるよ」とか言われるとなんか本当に嬉しいです。

どんどんこっそり覗いてやってください( ̄▽ ̄)

その代わりにダリ子もこちらから覗いております…(怖



そんなこんなで(?)原稿にまみれながらも息抜きでバレンタイン2016絵描きました~



そしたら、お話つけてくださいました~~~~~~~ん!!!

うっひょおお!!!


SNSでUPした絵がこちら↓




0214.jpg


タイトルは「パニエと太ももが描きたくて」←それタイトルじゃないw

チョコレートは素材をお借りしました。
むりやりバレンタインにこじつけたとかそんな…w



これを見たもずくさまが、現パロ構想をこっそり教えてくださいましたのん!


で、お話つけてくださったので強奪してきましたーーー!!!!!

にゃああ♡


絵の事は一旦忘れて、お話をご堪能ください(´艸`*)



*******************


【現パロ設定】
夕鈴→介護士を目指して頑張る下町娘!大学3年生♪
黎翔さん→某有名財閥社長!20代後半?

ある事件をきっかけに出会ったお二人。
黎翔さん押せ押せで晴れて交際開始から8月程のラブラブ交際中。
去年のクリスマスにようやく夕鈴のお初をいただいた黎翔さんです☆




***


バレンタイン――

それは世の女の子、男の子、そして恋人達にとって、大切な日。


(……失敗しちゃったかな…)
夕鈴は世界的にも有名なとある豪華なホテルのロビーで、一人ソファに座り、靴擦れして赤くなってしまった足を擦っていた。
履き慣れないハイヒールに、こちらも着慣れないフンワリブロンズレッドのワンピース。
見るからに高級そうなその生地の質感やデザインに、庶民な自分が着られているようで落ち着かない。
(チョコレート…渡したかっただけだったんだけど…)
今日はバレンタイン。
心を込めて作ったチョコレートを手渡したくて、黎翔が出席すると言っていたチャリティーパーティが開かれているこのホテルまで来てみたのだが、黎翔の叔母である瑠霞に遭遇してしまい、こんな格好をする事になってしまった。
黎翔を呼んできてやると言われて、瑠霞がパーティ会場へ向かってから、早1時間。
キラキラと光る豪華なシャンデリアと重厚な絨毯、行き交う人々の美しい所作や聞き慣れない外国語。
そんな世界に置いて行かれ、落ち着かなくてウロウロと歩き回っている内に、靴擦れしてしまった。
座り込んでみると、ますます自分がこの場に馴染んでいないように思えて、気持ちは次第に沈んでいく。
せめて格好だけでも可愛らしい装いにしてくれた瑠霞に感謝しながらも、やはり自分はこの場には相応しくなく、黎翔の住む世界は見上げても見えない位に遠いと感じた。
普段は黎翔が夕鈴の住んでいる団地や下町の商店街、バイト先の老人ホームへ来てくれる。服装や乗ってくる車は恐らくとんでもなく高級な物なのだろうが、そんな事は忘れてしまう程、黎翔が自分を見つめてくれるので、すっかり勘違いしてしまっていたのだ。
黎翔はこの国一番の財閥である珀コーポレーションの社長であり、その動向がワイドショーを賑わす程の有名人だ。
庶民の自分では、彼の隣を歩く事はできない。
(……帰ろう、かな)
黎翔は仕事中なのだ。チョコレートなど、次に会えた時に渡せればいいのだから。
そう思い、再び靴を履こうとした時だった。
「夕鈴!」
聞き慣れた、男らしい声が、高級ホテルのロビーに響いた。
「夕鈴?!」
「えっ!」
驚いて屈んでいた身を起こすと、ロビーの中央で必死に辺りを見渡す黎翔の姿があった。
「夕鈴!」
ひどく慌てた様子で人混みの中から自分を探そうと、目を凝らしている。
いつもの落ち着いた雰囲気の黎翔とはまるで違っていて…夕鈴はポカンと呆けながら、そろそろとソファから立ち上がった。
「れ、黎翔さん…?」
その、小さな声が、届いたのか。
弾かれたように黎翔が振り返り、夕鈴を見つけると人を掻き分けながら駆け寄り、その両手で夕鈴を抱きしめた。
「ゆーりん!!」
「えっ?あ、あのっ?!」
ギュウッと抱きしめられて、夕鈴は顔を真っ赤にして驚いた。
「ごめん!叔母さんがなかなか僕を見つけられなかったみたいで!もう帰ってしまったかもって!」
少し上がった息で矢継ぎ早に説明されて、必死に駆けつけてくれたのを感じる。
「い、いえ、私が、勝手に来てしまっただけですから…あ、あの、黎翔さんは何も悪くないです」
熱い黎翔の身体に、嬉しい気持ちが沸き起こり涙が溢れる。鼻をすする音に黎翔がやっと腕を緩め、夕鈴を覗き込んだ。
「ゆーりん?」
「いえ…グスッ、あ、会えないと思ってたから、嬉しくてっグズ」
「待たせて、ごめんね?」
黎翔はそっと夕鈴の涙を拭う。そうして少し驚いたように身を離した。
「ゆ、ゆーりん、その格好…」
「あ、瑠霞さんがせっかくだからって、貸してくださったんです」
照れた様にワンピースの裾をつまんでヒラヒラさせ黎翔を見上げると、黎翔の困った様な表情に出会う。
(……あ…)
似合ってないのだと、恥ずかしくなって思わず背を向けて言い訳する。
「ご、ごめんなさい!似合わないですよね!い、今、着替えてきますから!」
しかし逃げ出そうとした瞬間に再び黎翔の腕に捕らわれた。
「露出多過ぎだろ…っ」
「へっ?!」
掠れて届いた黎翔の言葉に、驚いて身を固くする。
(い、今、なんて…?!)
いつもの黎翔の口調ではない熱い溜息のようなその言葉と、自分を抱きしめる腕の力に一気に胸の鼓動が激しくなった。
思わずよろめいて、ハイヒールが靴擦れを擦った。
「いたっ」
「えっ?」
慌てて腕を緩めた黎翔に、夕鈴は火照った頬を隠しながら
「ちょっと靴擦れしちゃって。こんな高いヒール、初めて履いたので…」
「大丈夫?座って…」
黎翔が夕鈴の肘を掴んでソファへ座らせる。すると黎翔は夕鈴の足元に膝をついて靴擦れした夕鈴の足を自分の膝へ乗せた。
「ちょっ?!黎翔さん?!」
慌てる夕鈴には構わず壊れ物を扱うように、そっとその足から靴を外す。
「ああ、これは痛そうだね…夕鈴、絆創膏持ってる?」
「持ってますけど、じ、自分でやりますから!」
「ダメだよ、これ以上足を上げたらスカートめくれちゃう」
「えっ?!」
慌ててスカートの裾を押さえる夕鈴に、黎翔がクックッと笑う。
「~~?!からかったんですね?!」
「違うよ?クックッ…」
楽しそうに笑う黎翔に、夕鈴は真っ赤な頬を膨らませて睨んだ。
「ど、どうせ、こんな素敵な格好、慣れてないです!似合いませんよね!」
すると黎翔はポカンとして、次に真剣な顔になると、スカートの裾から出た夕鈴の白い足を指先でスルリと撫でた。
「とても似合っているよ?可愛くて、眩暈がした…」
「ひゃっ?!」
思わず出た声に、黎翔が妖艶な笑みを浮かべる。夕鈴は再び高鳴る鼓動を意識してしまわないように急いでカバンから絆創膏を取り出した。
「これで…よしっと」
黎翔は夕鈴の足の甲に絆創膏を貼ると、そっと夕鈴の足を下ろし、自分も夕鈴の隣へ腰掛けた。
「あ、ありがとうございました!」
「ううん。それより夕鈴、それ、もしかして…」
黎翔の視線の先には、夕鈴のカバンと共に置かれた紙袋。手作りのチョコレートを入れてきた袋だった。
「あ、はい…あの、バ、バレンタインなので…」
夕鈴は本命の用事を思い出して紙袋を膝に乗せ、中から丁寧に包装したチョコレートを入れた箱を取り出す。
「れ、黎翔さんなら、きっと沢山貰うんでしょうけど…」
「貰わないよ?僕モテないし」
(どの口が…?!)
グッと言葉を詰まらせて黎翔を見るも、黎翔の視線は夕鈴の手の中にあるチョコレートに釘付けで。
「よ、良かったら…食べてください」
(な、なんだか…)
「ありがとう、ゆーりん。開けてもいい?」
(すごく嬉しそう…)
「わぁ…、美味しそうだね。夕鈴の手作り、だよね?」
一つ手に取ると、まるで宝石の様にチョコレートを眺め、そうして口に入れるとゆっくり顎を動かして味わう。
「甘さ控えめにしたつもりなんですけど…どうですか?」
「うん、美味しいよ。あ、ブランデーが入ってるね?」
「はい!お父さんが商店街の人に頂いて大事に呑んでるのを、ちょこっと貰っちゃいました」
褒められてホッとして、満面の笑みになる夕鈴に、黎翔は眩しそうに微笑む。
「一度に食べてしまうのは、勿体ないな。また後で食べるね」
そっとチョコレートを仕舞い、夕鈴から紙袋をもらう。
「夕鈴、食事はまだ?良ければこの上のレストランに行かない?」
「え、でも黎翔さん、まだお仕事じゃ…」
「ううん。挨拶も寄付も終わったから、もう帰れるんだ」
「でも…でも、こ、ここのレストランって…すごい高級ですよね…私テーブルマナーとか自信ないです…」
俯く夕鈴を、黎翔が覗き込む。
「マナーなんて、気にしなくていいよ?誰も見てないし」
黎翔の気遣う言葉に、しかし夕鈴は余計に先程の感傷を思い出してしまった。
――住む世界が違う…
黎翔は気にしないと言うが、周囲は黎翔に注目している。冷静になってみれば、いつもよりも高級そうな礼服を着た黎翔は、いつもよりも更に高貴な雰囲気を放っている。いくら自分が着飾っても、細かいマナーや立ち振る舞いには、絶対に粗雑な所が出てしまうだろう。そんな相手を連れていては、黎翔の評判にも傷が付いてしまうかも知れない。
足に張られた絆創膏が、キレイなハイヒールから覗いているのが、ひどく恥ずかしく思えた。
「や、やっぱり私…!」
慌てて立ち上がる夕鈴に、黎翔も立ち上がり腕を掴む。
「どうしたの、ゆーりん?」
「な、何でも…」
しかしその瞳に光る涙を、黎翔は見逃さなかった。
「何でも無くないよね?泣くほどここのレストランが嫌いって訳じゃないだろうし…」
涙を見られて誤魔化せないと、夕鈴は項垂れた。
「えっと…その…私には、似合わないっていうか…不釣り合いっていうか…」
「不釣り合い?」
「き、今日初めて黎翔さんの世界を目の当たりにして…わ、私…」
自分で言って更に現実を見たような気分になり、震える。その様に、黎翔はフーッと溜息をついて突然蝶ネクタイを取り、シャツのボタンを外して髪を無造作にかきむしった。
「…黎翔、さん?」
前髪が下りて、少しだけいつもの黎翔に戻ったように見えた。
「僕の世界って、何?」
「えっ?えっと…」
黎翔の真顔に、怒らせてしまったのかと後ずさる夕鈴を、黎翔の腕が留める。
「このホテル?この服装?それとも…笑顔の裏でどれだけ金を出させるか、腹を探り合う僕の周囲の人間達?」
「そ、そんな!」
「そうだよ。これが…僕の世界だ…」
前髪の間から、昏い、紅い眼が夕鈴を見下ろした。
「汚い腹の内を隠すために、皆高級な物を纏い、高級な物を食し、虚栄を張り合う。美しく格式高い物を好み、それらを使ってみせる事で、己の力を誇示する。騙し合い、潰し合う。それが、僕の世界だった…」
「れ…」
「けれど、今は違う」
そう言うと、黎翔は突然夕鈴を抱き上げた。
「きゃっ!」
ロビーの真ん中での出来事に、周囲の客や従業員が夕鈴達に注目する。
「れ、黎翔さん?!」
夕鈴は恥ずかしさに暴れる事もできず、間近に迫った黎翔の顔を見つめた。
「夕鈴、君が、僕の世界の全てだ」
「え……?」
真っ直ぐ見つめられ、告げられた言葉。
「君と出会い、君の世界に触れて、僕はやっと生きていて良かったと、思えた。君と一緒にいると、心が休まる。君の笑顔を見ると嬉しくて…君の声を聞くと心が躍って…こうして抱きしめると、胸が熱くなる」
ギュッと抱きしめられる。
「君は僕の世界を明るく照らしてくれる太陽なんだ。太陽無しでは、呼吸もできない。何も、生まれないよ。だから、君が、僕の世界の全てなんだ」
「黎翔さん…」
遠く、高く、届かないと思った黎翔の世界。だが今はこんなにも側で、自分を必要としてくれている。
(こんな、こんな私でも…いいのかな?黎翔さんの隣にいても…)
「ゆーりん、可愛いよ。いつも可愛いけど、今日は僕の為にここまで来てくれて、余計に可愛いから…つい、見せびらかしたくなっちゃったんだ」
「そんな…」
ストレートに褒められて、頬を染める。
「だからもう少しだけ。ここのレストランが嫌なら、どこか他の店でもいいから、僕と一緒に過ごしてくれる?」
「う………」
恥ずかしくて固まる夕鈴に、二人の会話を聞いていた周囲の人達も固唾を飲む。
「は、はいっ」
夕鈴の返事に、ホッと安堵の溜息が周囲から漏れた。
「ありがとう、ゆーりん」
黎翔のいつもの優しい眼差しに、夕鈴も心の底から安堵した。
(良かった―――)
ただバレンタインのチョコレートを渡したかっただけだったのが、こんな風に互いの思いを確かめ合う事になろうとは、思いもしなかった。けれど、黎翔の事をより深く知る事ができて、更に黎翔への気持ちが深まったのを感じ、これまで父や弟、商店街の皆に義理チョコを配るだけだったバレンタインというイベントに、夕鈴は初めて感謝したのだった。



そうして、結局このホテルの上層階にあるレストランへ向かう事にした二人――
「じ、自分で歩きます!」
「だめだよ、ゆーりん。この靴合わないみたいだから、もう履かない方が良いよ」
黎翔はその腕に愛しい兎を抱いたままエレベーターへ乗り込んだ。他の乗客に微笑まれ、恥ずかしそうに俯く夕鈴へ、黎翔はそっと声を掛ける。
「ゆーりん、明日は授業何限から?」
「え、あの…月曜は3限からですけど…」
ポーンと鳴ってエレベーターが止まり、乗客が一人降りる。
「そう…じゃあ、今日は泊まれる?」
「へっ?!」
夕鈴の素っ頓狂な声に、他の乗客は笑いを耐える。
「パーティの後、疲れたら休めるように一応部屋が取ってあるんだ。食事が終わったら、二人で休んで行こう?」
「そ、それはっ」
再びポーンと鳴って、乗客が名残惜しそうに降りて行った。
「あ、チョコレート、常温でも大丈夫かな?」
突然話を逸らされて、夕鈴は自分だけ変な事を考えていたのかと顔を真っ赤にして小さな声で答えた。
「れ、冷蔵庫に入れておいた方がいいと、思います…溶けたら中のブランデーが出てきちゃうかも…」
「中のブランデーが…」
黎翔の静かな声に被せるようにポーンと鳴り、最後の乗客が降りて行った。
エレベーターの扉が閉まると、黎翔はそっと夕鈴の胸元へ顔を近付けた。
「れっ黎翔さん?!」
「ねぇ、ゆーりん。この中、下着付けてるの?」
鼻先で夕鈴の胸の谷間を擦る。
「ひゃあっ!!」
驚く夕鈴に構わず、黎翔は次にパクリとその柔らかい肉を食んだ。
「やだ!黎翔さん!!」
いつ開くとも分からないエレベーターの扉の前で、そんな恥ずかしい事をされては耐えられず、夕鈴は思いっきり黎翔の頭を押した。チュパッと黎翔の唇が離れた途端に急いで胸元を隠す。
「ななななななにするんですか~!!」
「ごめん、だって美味しそうで…」
「おいっおいっ美味しそうって?!」
「ふふふ…(チョコレート、多分溶けるよね…)」
黎翔の脳内妄想など想像する事もできず、夕鈴はその腕の中でプルプルと震えるのだった。


おしまい♪

*******************


うっひょおお(´▽`*)

あまあまなお二人をありがとうございます!!!!!

グッジョブ私!←

設定の時点でおいしすぎてそれどこで読めるんですかぁ!って詰め寄ったら、まだもずくさまの脳内なんですって☆

楽しみにお待ちしておりますよぉ!!!←


また妄想を刺激できる何かを描けたらいいなぁ~~~~~~(*´Д`)


もずくさま、ありがとうございました!!!!

頂き物♪ 



先月の私の誕生日に、ぴいこさん、るるさん、ぼんちゃんでコラボしてプレゼントしてくださいました~♪


ものすっごい私得な、ニヨニヨ作品ですがあまりに嬉しかったので自慢したいと思います(´艸`*)


ダリ子得なキーワードもりだくさんです~(*´ω`*)つ







***********

眠い・・・。
とにかく、眠い。
あれもこれもやりたい事はあるのに、あまり気分も乗らない。
そしてやらなければならない事は、それの何倍もある。
の、だが。
「・・・無理。明日にしよ・・・」

今日は悪戯されないといいなあ。
全く、最近は多くて困る。

そう思いつつ、私は寝惚け眼で立ち上がった。





その日も几鍔は、いつものように見回りがてら明玉の勤める飯店に顔を出した。

相変わらずこの店は繁盛していて、情報を集めるにはもってこいの場所だ。
ついでに怪しい人間が紛れ込んでいないか見回すと。

「・・・何だ、ありゃ」
入ってすぐの卓に、小さな人だかりが出来ていた。
そこにはこの辺りではあまり見ない黒猫が一匹、ちょこんと乗っている。

「いらっしゃい几鍔さん。美人な猫でしょ?」
すいすいと慣れた様子で注文を取りに来た明玉が言った言葉に、その猫はぴくりと反応した。
「いいのかよ、食い物屋に猫なんか入れちまって」
料理に手を出したり、客に悪戯するかもしれないではないか。
そう考えながら、几鍔の目は猫へと向けられたままだった。
何故なら向こうも姿勢を正してじっとこちらを見ていたのだから。

(・・・何だ?知らねえ猫だよな・・・)
野良猫はいるが、まじりっけなしの黒猫なんて記憶にない。
それに良く見れば首輪をしている。なら、どこかの飼い猫だろう。
几鍔本人が御用聞きに行く事はあまりないが、客の家の猫なのかもしれない。

(このままここに置いといちゃ、帰れねえか)
庶民に動物を飼う余裕は、まだないのだ。
先王時代は荒れたのだから。
そんな中動物を飼っているのなら、それなりに裕福な家か貴族だろう。
手っ取り早く飼い主を探すなら、大店の息子である自分が動くのが一番早い。

そこまで考え、近付いて行くと。
「にゃー」
何故か猫の方から几鍔に擦り寄ってきた。
「何だ、懐っこいヤツだな」
これだけ人に慣れているのだ。飼い猫なのは間違いない。
そう確信しつつ、抱き上げる。

「あら、この子、首輪ついてたのね」
「ああ。飼い主はこっちで探しておく」
「さすが几鍔さん、助かるわ!さすがにここには置けないもんねえ」
内心では困っていたのだろう。
明玉は、ほっとしたように笑った。

明日はどこの屋敷に御用聞きに行く奴がいたんだったか。
すぐに見つかるといいが。
そう考え、黒猫を連れ帰った。
―――の、だが。

「どうしたんだい、その猫」
家に着いた途端、祖母に見つかってしまった。
気付かれないようにわざわざ裏口から入ったのに。

「―――迷い猫だ。これから飼い主を探すんだよ」
内心の不安を押し隠し、几鍔はさっさと自室へ入ろうとした。
祖母は根っからの商売人だ。
金になる事なら、多少の無茶は通してくる。
だからこそ見つからない内に飼い主に返してやりたかった。

「ふうん・・・」
そんな几鍔の思いを他所に、女主人は猫をじろじろと見回していて―――嫌な予感しかしない。
「随分綺麗な猫だねえ。これなら金持ちが喜びそうだ」
「―――だから、その金持ちが飼ってんだろ。明日御用聞きに行くヤツに、ついでに情報を仕入れさせるんだよ」
「別に同じ飼い主じゃなくてもいいんじゃないかい?寂しがってる年寄りなんて、いくらでもいんだろ」
不気味に笑いながら手を伸ばしてくる様子に、几鍔は呆れてしまった。
やはり祖母には、この猫が金に見えるらしい。

「おい、ばーさん―――」
溜息を吐きつつも、邪な考えを正すべく説得しようとした時。
「痛っ!何すんだい!」
猫は女主人の手を器用に前足で叩き、几鍔の肩へとよじ登った。
そこまで行けば、背の低い老婆からは届かないと判っているらしい。

「―――ちっ。折角良い人を紹介してやろうと思ったのにさ」
「だから先刻から飼ってた家探して返すっつってんだろ。ったく・・・」
「そんな礼儀知らずな猫なんざ、鍋にでもして食っちまえばいいんだよ!」
「おいおい・・・」
これは早々に避難させた方がいいんじゃないだろうか。
そう考えつつ、几鍔はぷりぷり怒る女主人を見送った。

だが黒猫は、少し目を離した隙に何処かへ行ってしまったのだった。





 新しい朝の光を浴びて、克右は眩しさに目を顰めた。
「ん……」
 そして、無意識に共寝をしている温もりに手を伸ばす。
「……ん?」
 克右の手は柔らかな手触りを感じることなく、虚しく寝具の中を泳ぐ。
 そうしているうちに、次第に目が覚めて、克右は身体を起こすと寝台の上を見た。居なくなってしまったのかと一瞬だけ焦った克右だったが、直ぐに安堵の溜息を吐くと語りかけた。

「なんだ。昨日はあんなに仲良くしたのに、つれないな」
 相手は、寄り添いあって眠ったのが嘘だったかのような冷たい態度だ。
 昨夜は暗かったのでよく分からなかったが、朝の光を浴びる肢体はしなやかで美しい。だからこそ、この態度なのだろう。己の魅力を知っているのだ。
 克右は苦笑いをしながらその頬を撫でた。

「にゃお」
と、まるで抗議をするかのように鳴く猫。その猫は、昨夜几鍔の元を逃げ出した猫であった。
 夜道を歩いていた時、たまたま帰宅途中の克右と出会い、そのままともに一夜を過ごしたのだった。

 猫の抗議を受けて、克右は乱れた夜着を直すと手早く髪を束ねる。
「腹が減ったのか?」
 克右が鍋を手にした途端、猫が何故か「シャーッ!」と毛を逆立てた。
 しかし、台所で有り合わせの食材で朝餉を作り始めると次第に大人しくなっていった。克右の姿を眺めながらのんびりと顔を洗っている。克右は出来上がった朝餉を、猫にも分け与えた。
 飼われていた猫なのだろう。行儀良く完食すると、まるで褒美を与えるように克右にすり寄る。

 克右はすっかり猫のことが気に入った。
「お前さん、うちの猫になるか?」
 克右に撫でられて、猫は心地よさそうに喉を鳴らす。

 元の飼い主が見つかるまで預かろう。見つからなければ、ずっと手元に置けばいい。そう思って克右は、猫とともに出仕した。

 しかし、そんな克右の思いなど知りもしない猫は、克右が行きずりの他の猫を構っている間に姿を消してしまったのであった。





政務に一区切りをつけた昼下がり。
黎翔は足早に後宮へ向かっていた。
何故かと聞かれるまでもない。
やっと手に入れた、最愛の花嫁に会う為である。

(全く・・・もう少し気を遣ってもいいんじゃないか?)
こっちはばりばりの新婚だ。二人きりでイチャつきたいに決まっている。
それなのに仕事は暇になるどころか、日々増えてゆくばかり。
しかも以前より夕鈴が忙しくしているせいで、黎翔としては全然物足りないのだ。

頑張っている彼女は嫌いではない。
元気に動き回っている姿だって、大好きだ。
でもせめて今くらいは、もっとイチャイチャを優先しても良いと思う。

だから予め侍女を遠ざけてから、書物に向かって難しい顔をしている夕鈴を、後ろから抱き締めた。
「ぎゃっ」
「また勉強してるの?少しはゆっくりすればいいのに」
相変わらず慣れてくれない彼女は、既に頬を染めている。
「へ、陛下!?お仕事は・・・」
「資料待ちで時間が出来てさ」
上半身ごとくるりと振り返った夕鈴の頬に手を添え、額に一つ口付けを落として。
彼女の気が逸れている間に、本を閉じる。
せっかく二人きりの時間を邪魔されては堪らない。

本当の事を言ってしまえば、資料待ちと言うのも半分は嘘だ。
後宮へ戻る時間を作りたくて、わざとまとめて指示を出したのだから。

「ゆーりんも、少し休憩ね」
長椅子へ導き、座った自分の膝に乗せて。
再度ぎゅっと抱き締めてから、黎翔はほうっと息を吐いた。
「あ、あのっ!休まれるんでしたら、お茶をっ」
「お茶はいいよ。それより、やる気を補充させて」
じたばたと暴れる彼女を抑え込み、更に抱き込んでゆく。
この世でただ一人、自分を癒してくれる存在なのだから。

と。
「―――陛下が、それで頑張れるなら・・・」
不意に大人しくなった夕鈴が、真っ赤になりながら襟元にしがみついてきた。
きっととても恥ずかしいのだろう。
目を瞑り顔を伏せてしまっているその姿に、胸がどくりと跳ねる。

(―――困ったなあ)
元々大切で大切でしょうがないお嫁さんにこんな可愛い事をされて、指を咥えて見ているだけなんでできる筈がない。
本当に夫婦になった今となっては、尚更だ。

もう、仕事に戻らなくていいんじゃないだろうか。
だって周りが知らないだけで、こっちは新婚ほやほやなのだ。
少しくらいサボってお嫁さんを可愛がったって、バチは当たらないに違いない。
(可愛すぎるゆーりんが悪いし・・・)
責任転換をしながら、頬へ手を伸ばそうとした時。

(―――?)
ふと、視線を感じた。
侍女は下げたし、浩大は気を利かせている。
夕鈴が戻ってからは警備も厳重にしているのだから、ここまで間者が入り込める筈もない。

一体何かと思いつつ、夕鈴に気付かれないよう周囲を見回すと。
「―――」
「―――」
柱の上に彫られている飾りに、黒猫が丸まっていた。

(何故こんな所に?)
確かに動物まで取り締まれるほど、人を割く余裕はない。
そこまで信用できる者は多くないのだから。
だが、そもそも後宮は王宮よりも奥にある。
その幾重もの目を擦り抜けて、こんな所まで入ってくるとは。

見たところ大人しくしているから、害はないのかもしれない。
とは思うものの、いつ暴れ出すかも知れないのだ。
万々が一にも夕鈴が傷つく可能性を、黎翔は見過ごせなかった。

(―――浩大に捕まえさせるか)
そうと決まれば、後はここから遠ざければ良い。
例え相手が猫だとしても、最愛の妻を盗み見られるなど許せないのだから。

黎翔はしがみついている夕鈴の指をほどき、頬へ手を伸ばした。
そしてそのまま上向かせ、唇を寄せる。
「―――っ」
啄ばむように何度も角度を変えて口付けてから、次第に深く貪ってゆく。
こうなると、慣れない彼女は周りにまで気が回らない。
だから夕鈴から力が抜けたほんの一瞬、黎翔は殺気を放った。

さすがは獣。危機意識は強いらしい。
ぴくりと体を揺らした黒猫は、すぐに逃げ出して行ったのだった。





 日が傾き、柔らかな橙色の光がさす屋根の上で、夫婦の元から逃げ出した猫は、ひなたぼっこをしながら毛繕いをしている。
 そこへ、猫も気がつかない足取りで歩み寄る人物がいた。浩大である。

「侵入者見っけ!」
 浩大は、猫の隣に腰を下ろすと楽しそうに言った。
「あれー?でも、本当にへーかが言ってた猫かナ?すげー美人ダネ。へーかはまるで手がつけられない猛獣みたいに言ってたケド」

 浩大は、思わずくくくっと笑い出した。猫はすいっと立ち上がると、浩大から距離を取って再び腰を下ろす。




大ちゃん



 我関せずとばかりに毛繕いをしている猫の顔を、浩大は覗き込んだ。

「そんな所に居ないでこっちにおいでヨ、ダリ子」
 ダリ子と呼ばれた猫は、しっぽの先から頭の先までピンと硬直させた。
「驚いてる?」
 浩大は、猫と距離を詰めて座る。
「俺ってば優秀な隠密だからネ。異国の文字も読めるんだ」
 そっと手を伸ばして猫の首輪についてる名札に触れる。未だ硬直しているのを良いことに、浩大はダリ子を抱き上げると頬を摺り寄せた。

「かっわいー」
 浩大は、ダリ子の反応を楽しむ。
「そーだ。でーとしよっか」
 浩大は、にかっと笑うと立ち上がった。

 一人と一匹は、木に登ったり屋根を渡ったりと、王宮内の散策を楽しむ。

 屋根の上から、イチャイチャしている国王夫妻を覗き見したり、老師の元へ赴き茶菓子をたかったり。その合間に、怪しげな動きを見せる官吏の情報を紙に書き記す。
 浩大は猫が丁度良い間合いでついてきてくれる事が嬉しくなり、王宮内を案内するように歩き回った。

「あーあ。またやってるヨ」
 回廊には、怒りながら歩き去る夕鈴と、それを追う黎翔の姿がある。かと思えば、別の回廊には早々に退出しようとする水月の姿。政務室には眉間に深い皺を刻む方淵と、胃の辺りに手を添えて眼鏡を押し上げている李順の姿が見える。

「あっちは軍部。ほら、ダリ子が一夜を共にしたヤツもいるでしょ」

 浩大の言葉を受けて、猫は何か言いたそうに浩大を見上げた。

「本当、頭良いよなー。お前」
 浩大は元の屋根に戻ると、猫を抱き上げた。猫はすっかり馴染んで、されるがままになっている。
 そんな一人と一匹を夜の帳が包み込む。

 辺りはすっかり暗くなっていた。

「お前。俺と一緒に暮らすか?」
 浩大の言葉に、猫は逡巡しているかのようだった。そんな猫の迷いを気にもとめず、浩大は猫を下ろすと立ち上がった。

「猫は“鼠取り”が、とくいだって言うしネ」
 ひらりとこうだいが飛び上がると、今まさに浩大がいた場所にくないが突き刺さった。

 穏やかな空気が一転する。

 猫は夢中で逃げ出した。





胸の下へ何かが潜り込む感覚に、私は目を覚ました。
どうやらベッドに行こうと思っただけで、そのまま眠ってしまったらしい。

「うー・・・何なん・・・」
起きた原因が何だったのかと目を向けると、黒い塊が胸にしがみついていた。
「ダリ・・・」

寝惚けた頭でぼんやりと思い出すと、良い夢を見ていたと思う。

アニキは細マッチョで格好良かったし。
こっくーはやっぱり萌えなかったけどいい人だったし。
夕鈴さんは可愛かったし。
大ちゃんはいい子で最高だったし!
ずっと見ていたい夢だっ―――。

「―――」
そこまで考え、怖い事まで思い出してしまった。
悪人面のおばば様や、本当に温度が下がったと錯覚しそうな殺気や、目の前に突き刺さる刃物。
考えただけで震えが走る。

動物は飼い主に敏感だと言うから、自分のこの気持ちがダリに伝わったのだろうか。
まるで涙目になって怯えている姿に、首を傾げた時。
「―――ん?」
そう言えば、夢の中で私は猫になっていたんじゃなかっただろうか。
真っ黒な、それこそダリみたいな。

もし同じ夢を見ていたなら、この怯えようも判らないでもない。
だって本当に怖かったのだから。

「―――はは、まさか」
自分の考えが二次脳すぎる気がして、つい乾いた笑いが出てしまう。

「もうこんな時間・・・」
本当はやりたい事もやらなければならない事も、山積みだけど。
「やっぱ、明日にしよ・・・」
全部諦めて、私は今度こそベッドへ向かったのだった。





*****おしまい*****



わーい\(^o^)/

改めて先生、魔女の人、ぼんちゃん(ここは変わらないw)ありがとうございました…!!!

読んでてうっかりニヨニヨが止まらないあやしい人間になっちゃいます(´艸`*)

…いつもとか言っちゃダメ☆



ダリ(うちの黒猫)が、私のお布団に毎晩のようにオシッコするんですよ…

目の前がトイレなのに…

ウ○チはちゃんとトイレでするのに…

ネコがトイレじゃないところでオシッコするのは、何かを訴えたい時らしいのですが

ダリはこうして夜な夜な私の意識を伴って(?)白陽国へ旅してたらいいなぁ~~~~

そしたらオシッコくらい…許す…許すよ…orz


そうして私は毎晩お布団の上にペットシート何枚も被せて眠るのでした~(^_-)-☆

ヒットしない日はもう目も当てられない状態に…



そんなダリ子の日常と嗜好をたくさん取り入れて素敵なお話創り上げてくださいました~

ホントにすごい!ニヨニヨでしょう!?←私が


ありがとうございました(*´ω`*)


原稿、がんばります・・・←


表紙絵【個人誌】 




どうもー!

皆さまお元気ですか私は元気ですが元気でないような一応ちゃんと元気ですけど気分的に追い込まれていて元気じゃないですがある意味シアワセな追い込まれなのでヘンなテンションの元気さでコンニチハ!(息継ぎなし


春コミサークル情報に反応くださってありがとうございますー。

各自、諸々頑張ってますので、温かく見守っていただけると嬉しいですよろしくお願いしますm(__)m



通販ですが、今月中に先行始めたい所存です。

その前に頑張ろう、自分←




通販については

・合同本はしっぽのみの通販

・宇佐美さんのご本もしっぽで通販

の予定ですー!



あと1ヶ月以上あるといいながら、〆切はもうすぐなんですー

ええ、もう、すぐ、なんです…(震え声




尻叩きどころじゃない状態で、もしかしたら初の出す出す詐欺になるやも…!!!←


二兎を追う者は一兎をも得ず的なドツボには嵌らないように頑張ります。

…たぶん(弱気



自分的な戒めで出来上がったものからあげていくぜー!みたいな

勢いで描いた個人誌の表紙置いていきます(*´ω`*)


いつもの「最悪表紙は最後に、間に合わなければ文字だけでもいいか」見込みが現実となりそうだったので敢えて先に仕上げてみました、いえあ!\(^o^)/




表紙サンプル


相変わらずの表紙詐欺です(笑)

内容は、臨時妃設定

46話あたりから派生した妄想です←今更!w


当時はまさか自分が二次創作始めるとは思いもよらず…

浮かんでひとりニヨニヨするだけのネタでした。

敢えての、今更(笑)


という事で今回挿入はなしです!←

挿入は、なしです(大事な事なので2回言う)


でもR-18です。

乙女は読んじゃダメ…←あら、私が読めないワ。




描きたい事を描きたい時に描くまでです、すみませ…!!!←


って言うか、これから描きます。

これからです。

合同本も、これからです。

ええ、まっちろです(*´ω`*)←

表紙絵、と言いながらここでしか見る事のない結果になったらごめんなさい(爆



でももしなんとかなったらちょびっとはヨシヨシしていただけたら嬉しいです。。。

(もし、かいなw)